記事一覧

初谷むい「春の愛してるスペシャル」の話

こんばんは。放置癖があるので、いい加減ブログはブログをブログしないといけません。というわけで読んだものの感想はガンガン書いていかないとな、と思いました。死の忌避と自己卑下~初谷むい「春の愛してるスペシャル」を読んで~     二三川練 「後世に残る歌が良い歌なのか?」という問いがあるのですが、少なくとも僕はそう思っています。刹那的に気持ちのいい語、文体、などに喜び続けた先にあるのは麻痺でしかなくて...

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「象」第二号に載せたやつ

こんにちは。読みたい、という声があり、在庫も無く会長の許可も得られたのでここに載せることにしました。三年前の作品ということになります。カット無しでそのまま載せます。   いっちゃやだってきみは言わない  二三川練そして僕は凸凹のない街へゆく デジャヴまみれの海を泳いで人権の数だけチョコレートをあげる 君と君と君には空港をあげる通気口でむかえた朝は8ミリのフィルムのなかにいるようで 雪砂浜で鏡を燃や...

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ポエゾン~インク切れの惑星~で朗読したやつ

はい。2017.2.26に行われた象短歌会+詩会クレプスカ合同朗読会「ポエゾン~インク切れの惑星~」で僕が朗読した作品です。  詩と詩の断片     二三川練  Ⅰどこへあるいているのだろう言葉をさがしていたどこかに記されて ひろわれるのを待っている通りすぎた自動車のもたらす微風のような言葉をさがしていたのだが  Ⅱ最初の完全数が6であるのは神が六日間で世界を創造したことと関連があるらしい偶数の完全数は無数...

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最近気になった短歌についての話

こんにちは。最近読んだ短歌で心に残ったものについて書いていこうと思います。定期的にやります。夕焼けに焦げゆく雲を裏返す箸に好しまことよし双のバオバブ/光森裕樹『山椒魚が飛んだ日』 海外旅行の連作の中の一首。まず「夕焼けに焦げ行く雲を裏返す」という壮大なイメージなんですけど、それが「箸に好しまことよし」に移った瞬間に焼肉を裏返すような景になる。ここでは肉ということで話を進めるけれど、「夕焼けに焼かれ...

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歌壇賞に落ちたやつ

こんにちは。そういうことです。  かなしいからだ水切りの回数を比べるようにふるさとのこと言いあっている川底はやさしいほどに急流で足のかたちをなぞって過ぎた書き初めにその字を選ぶ君だから夜の明かりがすこしだけ増す「なるほど」を「好き」の代わりにつぶやく日 君が夢中な人をしりたい理不尽な優しさばかり浴びている 愛より赤いオレンジジュース東雲の空に本屋はつつまれて経年劣化がはじまってゆく人として人の倫理...

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