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記事一覧

川野芽生「Lilith」の話

  夢と現実の狭間で~川野芽生「Lilith」評~二三川練 川野芽生の第二十九回歌壇賞受賞作「Lilith」を語ろうとすると、例えばフェミニズムや神話について学ばねばならないという思考になる。それはこの連作において「どう描くか」(神話的モチーフ)と「何を描くか」(女性という性への抑圧)とが同等の重量をもって描画されているからだ。 前回の更新で私は作品が生まれる流れについて書いた。簡単にまとめると次のようになる...

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石井僚一『死ぬほど好きだから死なねーよ』の話

   死は可避であるか? ~石井僚一『死ぬほど好きだから死なねーよ』について~     二三川練 「人は人を救うことはできない」「言葉は人を変えられない」「人は変わらない」というのは現代に取り憑いている病であり、呪いであり、絶望だ。表現の世界において現代という時代(例えば「ゼロ年代詩」に代表されるような区分)はそこから始まっている。情報化社会というあらゆる外部をその表層において理解させ、分断させて...

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「ぬばたま」創刊号の話

 こんばんは。ブログに感想書きますねって言って書かないままでいたらそろそろ第二号が出てしまうそうなので急いで書いています。なにかミスあったら教えてください。乾遥香「ちはやぶるきみがいるから」  めずらしくきみがマフラー巻いていて今日が寒い日だってわかった(一首目)  わたしにはわたしの暦 きみがそのコートを着たから冬のはじまり(三首目) 「ちはやぶる」に「きみ」が充てられているわけですが、つまり自...

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初谷むい「春の愛してるスペシャル」の話

こんばんは。放置癖があるので、いい加減ブログはブログをブログしないといけません。というわけで読んだものの感想はガンガン書いていかないとな、と思いました。死の忌避と自己卑下~初谷むい「春の愛してるスペシャル」を読んで~     二三川練 「後世に残る歌が良い歌なのか?」という問いがあるのですが、少なくとも僕はそう思っています。刹那的に気持ちのいい語、文体、などに喜び続けた先にあるのは麻痺でしかなくて...

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最近気になった短歌についての話

こんにちは。最近読んだ短歌で心に残ったものについて書いていこうと思います。定期的にやります。夕焼けに焦げゆく雲を裏返す箸に好しまことよし双のバオバブ/光森裕樹『山椒魚が飛んだ日』 海外旅行の連作の中の一首。まず「夕焼けに焦げ行く雲を裏返す」という壮大なイメージなんですけど、それが「箸に好しまことよし」に移った瞬間に焼肉を裏返すような景になる。ここでは肉ということで話を進めるけれど、「夕焼けに焼かれ...

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