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「象」第二号に載せたやつ

こんにちは。読みたい、という声があり、在庫も無く会長の許可も得られたのでここに載せることにしました。
三年前の作品ということになります。カット無しでそのまま載せます。



   いっちゃやだってきみは言わない  二三川練


そして僕は凸凹のない街へゆく デジャヴまみれの海を泳いで

人権の数だけチョコレートをあげる 君と君と君には空港をあげる

通気口でむかえた朝は8ミリのフィルムのなかにいるようで 雪

砂浜で鏡を燃やす あの星の裏側に家を建てることにする

雨水がミルクの代わりになった日にテレビの告げる最高気温

機械からあふれる声に包まれてポケットティッシュを配りつづける

湖に浮かぶあなたの面影を流れ星はなかったことにした

都市を裂く ネオンサインの電流が飢える如くに響く看板

入り口がなかった街で死んでゆく豆腐売りのラッパは欠けて

くす玉のなかにこわれた君がいてバースデーソングを毎日歌う

patient 「受動者」の訳 笑った顔に作られた人形が並ぶ玩具屋の窓

さっき人を殺したけれど電車では肩に凭れる たぶん悲しくない

注文を受けて商品を運ぶ人 愛がほしくて虫を食う人

二枚貝を引きちぎりつつ少女らのポルカ果てなく砂浜を打つ

この街と同じ名前の人を愛す 終バスの人をみんな殺して

台風の詰まった瓶を割るときは傘がいらないくらい泣こうよ

ストローでかき回されて泣く君がフラペチーノを満たしてくれる

へたくそな花占いをするきみのため八月もっとぼくらを焦がせ

ひとくちだけっていわれた水を飲みほした君を懐胎したいと思う

僕たちの境界線を失くしてく 失くしてく 失くしてく 鏡のなかの陽炎

金魚鉢を牛乳で満たす 月並みな言葉で君を許してあげる

月末の花火大会に背を向けてさかなのたまごに印をつける

星のない空に燃やした猫を撒く 遊具しかない公園で死のうと思う

いっちゃやだって言葉が似合う君といて真っ赤なゴムをひっぱりあった

鳥に火をつけて飛ばした もう一度あの入り口で踏み外したかった



以上です。やがて直したり無かったことになったりすると思います。そういうものです。
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