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短歌連作「果てにいる」

こんばんは。これは月光52号に載せた連作ですが、修正前のやつを送るというミスをやっていましたので修正後のやつです。



  果てにいる     二三川練


それぞれに見舞う人あり病院の駐輪場に並ぶ自転車


速乾性手指消毒ジェルを手に塗り祖父と会う準備整う


一度目はかならず違う名を呼んで二度目はちゃんと僕の名を呼ぶ


勉強に疲れたときはチョコレートケーキとコーヒーが良いと言い


どんどん焼きもピザも発想は同じだと世の中そんなもんだぞと言い


くぐもった祖父の言葉のそれぞれを時に間違えつつ訳す母


退院をしたらパーティーひらこうと、どんなパーティーかは秘密だと


病院は白い匂いで充ちている ヒトのにおいをかき消すために


また時間できたら会いに来てあげて 余命を知って呟く母は


自転車のサドルに花が活けてあり乗れない 今日はすごい曇りだ


部屋の窓あければ祖父の病院へ伸びる環状七号線が


雲の皺ひとつひとつを埋めてゆく夕陽の赤のその果てにいる


知っていた未来ばかりが訪れてたとえば黄身がふたつの卵



今後も修正することになればブログに載せるかなあ、と思います。月光には連載で歌集評を書いたり特集に寄稿したりしているので、ぜひ読んでみてください。
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